Vol.056 長期滞納への対応

先日、長期滞納金に対する管理会社の対応に不満があると相談を受けました。

管理のプロである管理会社らしい対応をして欲しいという趣旨のご意見なのですが、標準管理規約では「⚫︎カ月の間、支払督促文書の投函と自宅訪問、以降は管理組合と管理会社で対応を協議する」となっています。つまりは、この「協議する」という部分でしっかりとした対応ができていないということなのです。

これは、滞納金を回収できる方法として法的手段が機能するのかどうか、という点において「裁判で判決が出て差押するまで回収は難しい」という正面突破の考え方しかできないところに問題があるように感じます。管理会社で経験を積むと、法的手段を取ることを理事会で決めた段階で滞納者が何らかの反応を示すことが少なくありません。そして、こういった法的手段を取る段階で起こりうることを理解していただくこと、「滞納」に対して多くの組合員が関心を示すように普段から対応しておくなどの下準備も大切になってきます。

正直、数百万の長期滞納がある物件を持つ管理会社からしてみると、5〜6万円の滞納やある程度滞納してまとめて返済するタイプの方へはしっかりした対応をする必要はない、と考えてしまうことも理解できる部分はありますが、管理組合との温度差があることには変わりはありません。管理会社としては、普段から理事会で滞納状況を報告し議事録で周知するなどの下準備、様々な事例紹介や今後の対抗手段などロードマップを見せることで安心していただくなど、もう少し丁寧な対応をしても良いと思います。